シェフの「進化」

 


最近シェフに関して気づいたことがあって。

それは
以前よりもまた、さらにパスタを作るスピードが上がっている。という現状。

でもこれは常に一緒に働いている私だから気づける点で
お客様はなかなか分からない部分だと思います。
（お一人だけ、「シェフ作るの早くなったね！」とリニューアルオープンして以来おっしゃっていただいたお客様がいました。）


ちょっと分かりにくいかと思いますが具体的に言うと

「ある程度準備を整えてからパスタを茹でる」
↓
「少し準備を整えてからパスタを茹でる」
↓
「パスタを茹でてから準備をする」

以前まではここまでの変化だったのですが

最近は
「前段階のお客様のパスタの麺が茹で上がる前から、次のお客様のパスタの準備をはじめ、なおかつ次のお客様のパスタも茹で始める」
という事態に。

これは、、、驚きました。
シェフはオーダーが重なるという経験から、秒単位での時短を心がけているのは知っていましたが、一緒に働いている私でも「早い」と感じています。

つい最近料理研究一家古川家がディナーにいらしてくださった時の話で
その日はご予約の時間が他の方と重なっていたので、「もしかしたら時間がかかってしまうかもしれません。。。」とお知らせしていたのですが。

先日古川家夫婦と話した時に
「そういえば、この間待つかもと言っていたけど、全然そんな感じしなかったよ」
と言っていました。

なので私が最近感じているこのシェフの変化を古川家夫妻に話したところ。。。

もう古川家夫妻も絶句ですよね（笑）

そしてダディが
「でもシェフ珍しいですよね、だいたいは極めてくると、なんなら野菜も育てる。とかそういった方向が多いかと思うんですけどね。」
と言っていたんですよね。


確かに。。。
私も言われるまでは気づかなかったのですが、シェフの口から
「自家製ベーコンを作ってみようかな。畑を作ろうかな」
なんて一言も聞いたことがありません。





というのも、やはりシェフの中で
「お客様をなるべくお待たせしたくない」
というのを一番に重きをおいている部分だから。なんですよね。


だから、時間への追求。になるんだと思います。
もちろん味への追求もですが、これは当たり前すぎる事なので今回は割愛して
「時間」への部分をクローズアップしたいと思います。





早朝からの仕込み。
（時短とはいえ、仕込みの手間は惜しみません。それがお客様からの信頼で成り立っているものだからです。シェフはオープンまでに、自分の仕込みを完璧にしたいタイプで、それができるまでの時間を逆算して、朝４時に起きたり５時に起きたりしています）

一人の料理人に対して多すぎるフライパンの数。
（これは、フライパンを洗っている時間がもったいないから。だそうです。。。）

異常なまでの冷蔵庫内の整頓環境。
（カットするものはカットする。そしてその位置も常に一定にすることにより、効率よく作ることができるそうです。。。）

全て「お客様をなるべくお待たせしたくない」という時間短縮にかけたシェフの「結果」なんですよね。

そしてこれからも、それは続いていくのだと思います。


 

（休日のシェフと娘）


シェフは穏やかで、私は未だにシェフから叱られたなどという経験がありません。
いつもプンスカ怒るのは私の方です。なので喧嘩にすらなりません。
娘は最近しょっちゅう叱られていますが。。。


そんなシェフも営業中となると、厨房の鬼です。
私は自分でも会話がある夫婦だと思っていますが
私とシェフが働いていて、特にピーク時などは
無言のやり取りが続きます。
この無言のやり取りというのは、お互い今現在何をしているか
厨房に張り巡らされている銀色の壁を見ながら察知する。というやり取りです。


私の作業が遅かったりすると、シェフのスピードを止めかねないので
ブレーキをかけてしまわないよう、私も一層励んでいきたいと思います。


そして。なぜ今日シェフを半ばこういう風に褒めているかというと。。。


シェフ今日誕生日なんですよね。笑
誕生日くらいは、（改善点はこれであれで。。。）というのを抑えて
純粋に「すごいな」と尊敬する部分を書かせてもらいました。


誕生日なので大目に見てください。笑


今日は臨時営業です＾＾
皆様のお越しを心よりお待ちしております！